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石川えりこ展 「炭坑のある町でそだった」 [エッセイ]

昨日青山のギャラリーMayaで、石川えりこさんの個展のオープニングレセプションに出席して来た。

石川さんの作品は自由闊達な筆遣いが特徴だが、今回のシリーズは鉛筆画。鉛筆画というと色彩を使ったものより軽いものを想像しがちだが、全く違った。むしろ、石川さんの育った炭坑のある町、という子供時代の環境がバックグラウンドになって、より一層の深みと迫力をもって語りかけてくるのである。以前、大江健三郎氏がTVで、バックグラウンドを持っている作家は強いんです、と言っていた。その意味が、ひとりの画家を通じてわかった気がした。

親しくしている菊池日出夫さんにしても、長野県佐久市で過ごした少年時代が一貫したモチーフになっていて、それが見る人にある種共通した懐かしさを感じさせるのだろう。根強いファン層を持っているのも頷ける。

MayaにはMaya2という別室があって、そこに案内してくれたのは篠崎三朗さんだった。篠崎さんには横浜の展示会のときにお世話になった。「その節は…」などと挨拶しながら入るとアーテイストと業界関係者で超満員だった。すでに数名の知人も来ており近況の報告をし合ったり、いろいろな人を紹介してもらった。こういう集まりは本当に面白い人でいっぱいだ。とくにアーティストは著名人でも垣根がないのが良い。子供のように自由で気さく、つまらないお世辞を言う必要もなければ、緊張することもない。それぞれがそれぞれをありのままにふるまわせてくれる、そういう空間があった。

結局レセプションの後も外苑前のカフェで楽しく盛り上がり、帰って来た。ときどきこういう賑やかな集まりにゆくのはいいものだ。そしてどの人もみな、また会いたい人たちだ。








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