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再開 [エッセイ]

またもや長い間ブログを離れていた。こんなに更新しないなら必要ないじゃないかとも思うが、やめようとも思わない。このブログを始めた当初、テーマを小さく絞りすぎたために、余計に書くことがなくなってしまった。また今では姿勢も異なっている。制作に対する考え方、作品、私生活、すべてが大きく変わった。というよりも、当初このブログで見せていた内容は、私の狭い一面でしかなく、作っていた部分がある。そういうポーズをすべて取り除いて、もっと素で書きたいと思った。

それでタイトルも変え、スタイルも不定型なブログということにした。古い殻が自分に合わなくなってしまったというとこころか。そしてこれからも変わるのだろうし。

これからは全く自由な形で書いてみようと思っている。そもそもブログは日記なのだから。

11月に地元埼玉県小川町で私の企画個展がある。その告知もあったのでブログを再開したわけだ。詳細については近々、と思っている。
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堂平山取材行 [エッセイ]

いやあ、暑いなんてものじゃないです。

暑いことで有名な熊谷市は、ぼくの町のとなりですが、ほとんど変わらない筈です。

つい先日も、同じ町に住む絵本作家の菊池日出夫さんと飲んでいたのですが、
「熊谷は暑いっていうけど、実はこっちの方が暑いんじゃないのか?」
とおっしゃっていました。確かに盆地で空気が抜けにくいところがあるので、本当にその可能性はあるのです。


こんなに暑くなる前ですが、7月の中旬に、書いている作品の取材で堂平山の、旧国立天文台へ行ってきました。現在は都幾川町が買い取って、宿泊施設を兼ねた学習施設になっていますが、ハワイにすばる望遠鏡ができるまでは、ここの望遠鏡がたいへん活躍していたのです。

天文台.JPG

ぼくはこの場所が大好きで、よく一人で山歩きをしていたころにも徒歩で訪れていました。
今回は友人といっしょに、のんびり車で登りましたが。
晴れてはいましたが、高度800m以上で風もあり、梅雨の間と思えぬ程、涼しく気持ちのいい日でした。

キャンプ場.jpg

上の写真はキャンプ場です。奥に見えるのが、ゲル(モンゴルテント)です。屋根が透明のドームになっていて、夜寝ながら星空を見られるようになっています。エアコンもついているらしいので、空気の澄んだ冬に一泊しながら、満天の星空を眺めてみたいものです。

堂平山頂.JPG

これは堂平山の山頂部です。天文台のすぐ隣になります。
ここまで歩いて登った人は、歩き疲れてきたころに、目の前に緑の芝地が開けて来るので、結構感動モノです。

ぼく個人としては、この施設が今でも毎月天体観測会に利用されているというのは嬉しいことです。山頂にひっそりと天文台があるという光景は、何というか、とても非日常的な感じがしてイイのです。

そんな非日常的な雰囲気を、作品の舞台にして書いているんですね。
今休筆中ですが、『宇宙猫ピーチ~』をもっと物語風にアレンジしたものというか、現状でいうと小説の体をなしていますが、これは今のところ仕事というより、自分の書いて来たものを整理する意味でやっています。

そろそろ夏休みですか。家の中が騒々しくなるなあ…。
でも、子供たちがいるとなんとなく落ち着く気がするのもまた事実。
だんだんと大きくなって、離れてゆくのだし、今は彼らの元気な姿を目に焼き付けておこうと思います。











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暑くなりました。 [エッセイ]


またまたご無沙汰してしまいました。

ぼく自身はいろいろとやっているので、充実しているのですが、みなさんにそれをどう報告してよいやら、考えているうちに日々が過ぎて行ってしまいます…。
結局、ブログなどやっていますが、あまり自分のことを直接書くのが好きではないんでしょうね…。
だから絵やフィクションで表現するのだと思います。

それにしても暑くなりました。じっとしていても汗が出て来る季節です。
夏は好きなのですが、さすがに暑い日中はこたえます。
夜半にひんやりしてくる頃が一番好きです。


夏の夜.jpg
▲夏の夜



少し前の記事で、じゃがいもの栽培をしていることを書きましたが、なんとか収穫できましたので、遅ればせながら報告致します。こんなかんじです…。

じゃがいも.jpg

あんまり大きくないのです。
やっぱりもっとしっかり肥料をやればよかった、雑草もしっかりとってやればよかった、
などと反省は多いのですが。


最近は取材をかねていろいろ出掛けています。
そのあたりのことを追ってお話してゆこうかと思っています。







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ジャガイモづくりと両親のこと [エッセイ]

みなさんこんばんは。

もう10年以上も前になりますが、ぼくはたてつづけに両親を亡くしました。
二人ともがんだったのですが、父が61歳で亡くなり、その後を追うように母も同じ61歳で亡くなったのです。
まるで、父よりも長生きしては申し訳ないと言うかのように。

実際、母はそういう人でした。父の分も長生きしようというような、明るさとか、元気は、少なくとも父が亡くなった時にはもう失っていたのです。恐らく、父の看病の間か、もしくはその前後に自分も発病したものと思われ、父の死から二年半後に亡くなったのですが、母はもう一人では動けないようになって、自分の死を悟ったころ、ぼくに言ったのです。

「お前を許す。お前をずいぶん恨んだけれど、あんな可愛い孫を二人も見せてくれたんだから、もう、お前を許すよ…」

ぼくは何も言えませんでした。これが親不孝の結果というものなのか、とその時は思いました。

ぼくは特別身体自体がが弱かった方ではありませんが、精神的に明らかに過敏な子供でした。
精神的なちょっとしたショックから、心身に不調を来たし、実際に日常生活が困難な状態になってしまうような子供だったのです。小学校の二年生になったころ、あることが理由で毎日強烈な恐怖に付きまとわれ、学校へ行っても、毎日ひどい嘔吐症状が出てしまうのでした。それでいつもお昼頃には母が迎えに来て、家に帰されてしまうのです。そんなことが続き、二学期の大部分は欠席してしまいました。医師の診断は、身体的なものでありましたし、そのお薬を飲んでいました。でも母は症状が精神的なものに起因しているのではないかと思っていて、医師に質問しましたが、当時の内科では「お母さん、子供がそんな神経性の胃炎になんかなるもんじゃあない」と一笑に付されていたのを記憶しています。ぼくはまた、それがとても恐ろしいことのように感じていました。

結局、成長過程においても生まれつきのこの過敏さは消えることなく、常にさまざまな問題となって現われました。母がそのことにどれだけ心を痛めたのかは想像を絶します。恐らく子を持つ母でないと理解しがたい痛みだったと思います。そして母自身が同じように過敏な性質だったため、その重荷に耐えきれず逆に原因たるぼくに辛くあたるようになって行ったのだということも、今では理解できるのですが、大人になった時、ぼくはたまりかねて家を出てしまったのです。

以来、母は亡くなるまで、心配を通り越して、ぼくを恨んで暮らすようになっていたのでした。

こういう人間の心理というものが、実際に存在するのです。

そして「お前を許す」という言葉は、母が最期の力をふりしぼってぼくにくれた優しさだったのだと、今ではわかるようになりました。10年も経った今です…。


さて、なぜ今日はこんな暗い話を書いたかというと…


DSCF2741.JPG

これ、ジャガイモです!
今年からぼくが育てています。リクエストした小学校5年生の息子も手伝いました。
しばらくほっておいたら、芽は大きくなりましたが、雑草も増えちゃいました。

両親が亡くなった後、ぼくは空き家になった実家に移り住むようになったのですが、畑は完全にほったらかしで、単なる草むらと化していました。しかし夏にはどのみち草刈りをしなければいけないし、畑にしてしまえば作物もとれるし、その部分の草刈りはしなくていい。一石二鳥だということに気が付きました。昔は、親たちは何が面白くて畑をやっているのだろう?と思っていましたが、いろいろとその方が都合が良いのだということに気が付きました。


DSCF2742.JPG

この日は「芽かき」という作業でした。芽が多すぎるとできたイモが小さくなってしまうので、間引くのです。
引きぬいてみると、もう小さいイモが出来ていました。かわいい。


DSCF2743.JPG

そして芽かきの後は「土寄せ」をしておきました。イモが成長して土からはみ出さないように、土を盛っておきます。こうしないと、はみ出したイモは緑色になってしまいます。

こんなことは畑をやってきた人ならだれでも知っていることですが、なにぶんぼくはド素人。ネットで調べて、見よう見まねです。たぶん見ているあなたも、突っ込みどころ満載という感じではないでしょうか(笑)。


でもいいんです。こうやって畑をやっていて、結構楽しいことがわかったし、何となく亡くなった両親のことがしのばれるのです。そして、自分たちがやっていた畑のあった場所で、ぼくがまた畑をやることが、何かの供養になればと思っています。

本当はただジャガイモを作っている様子をアップしようと思っていただけなんですが、自分がどうして畑をはじめたのか、何を思ってやっているのか、書こうとしたら、遠い昔に遡ってしまいました。湿っぽい話の苦手な人、ごめんなさい。


今度は収穫の話をのせられるといいなあ、と思います。






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